高梁市① ~城下町とベンガラの町~
頼久寺庭園
今年のゴールデンウィークはひどい風邪をひいて寝込んでいたので、どこにも行けなかった・・・
5月中にどこにも行けないのも少し寂しいし、大分体調も良くなってきたので出かけることにした。
目的地は岡山県高梁市の頼久寺とベンガラで有名な吹屋の町だ。

高梁に行く途中の大久保峠からの眺望 映画「バッテリー」のロケ地にもなったらしい。右下のバッテリーロケ地の看板の後ろの山が備中松山城のある臥牛山。
広島から山陽自動車道と岡山自動車道を通って高梁へ。
前回来た時は、雲海と備中松山城を見たくて来たのだが、今回はサツキが咲いた頼久寺の庭園が目的なので、まっすぐ高梁の町に入る。
観光駐車場に車を停め、紺屋川沿いの道を歩いて頼久寺へ。

写真注釈:頼久寺
頼久寺は室町時代に足利尊氏が再興して備中の安国寺としたといわれる古刹である。
頼久寺は室町時代に足利尊氏が再興して備中の安国寺としたといわれる古刹である。
広い境内にはサツキが咲いていて、庭園がどんな風になっているか入る前から楽しみ。

写真注釈:頼久寺境内
少し、来る時期が遅いかなと思ったが、結構きれいに咲いていた。
少し、来る時期が遅いかなと思ったが、結構きれいに咲いていた。
お寺の中に入って庭園を眺めてみると、サツキの可愛らしい花のおかげで庭園全体が華やかな雰囲気。

写真注釈:サツキの咲いた頼久寺庭園
秋のもみじもよかったが、春の華やかなのもいいかも・・・
この庭園は、江戸時代初期に備中松山藩の代官となった小堀遠州が作ったといわれる庭園。遠州は利休七哲の一人である古田織部(ふるたおりべ)から茶道を学んだという茶人で、茶道の遠州流の祖でもある。ちなみに竹原で春風館などを設計した不二庵は、遠州流の茶人だ。
秋のもみじもよかったが、春の華やかなのもいいかも・・・
この庭園は、江戸時代初期に備中松山藩の代官となった小堀遠州が作ったといわれる庭園。遠州は利休七哲の一人である古田織部(ふるたおりべ)から茶道を学んだという茶人で、茶道の遠州流の祖でもある。ちなみに竹原で春風館などを設計した不二庵は、遠州流の茶人だ。
庫裏の裏手の方にお邪魔して青海波(せいがいは)を表現したといわれるサツキの大刈込を見てみる。

写真注釈:庫裏の裏手から見た青海波
青海波は、大海原に絶え間なく打ち寄せる穏やかな波を表現したもので、穏やかな暮らしがずっと続くようにという願いが込められているらしいのだが、可愛らしいサツキの花が咲いていると幸運が舞い込んできそうな気がする。不幸続きの私がいうのもなんだけどね・・・
青海波は、大海原に絶え間なく打ち寄せる穏やかな波を表現したもので、穏やかな暮らしがずっと続くようにという願いが込められているらしいのだが、可愛らしいサツキの花が咲いていると幸運が舞い込んできそうな気がする。不幸続きの私がいうのもなんだけどね・・・
お寺の縁側に座って眺めるのもいいけど、いろんな所からいろんな角度で見てみるのも結構楽しい。



頼久寺庭園 左の写真が鶴島と亀島 縁起のいい石組で長寿や繁栄を祈ったといわれる。



頼久寺庭園 いろんな角度から見てみるのも結構楽しい。小堀遠州もこの庭の風景を楽しんでいたんだろう。
地味なイメージのある枯山水の庭園だけど、こういう華やかなのもいいもんだね。
三村一族の墓
庭園を存分に堪能した後、備中兵乱で毛利氏に滅ぼされた三村一族の墓を訪ねてみることにした。お墓がどこにあるのかすぐには分からなかったのだが、それはお寺の片隅にひっそりと建っていた。

写真注釈:頼久寺にある三村一族の墓
三村氏は宿敵宇喜多と手を結んだ毛利に反旗を翻し、逆に滅ぼされた。右手に見える勝法師丸というのは三村元親の養子で当時8歳。聡明さを恐れた小早川隆景によって殺害された。
三村氏は宿敵宇喜多と手を結んだ毛利に反旗を翻し、逆に滅ぼされた。右手に見える勝法師丸というのは三村元親の養子で当時8歳。聡明さを恐れた小早川隆景によって殺害された。
墓の傍には、無念の死を遂げた三村一族の供養碑も建てられていた。

写真注釈:三村一族の墓の傍に建てられた供養碑
供養碑には備中兵乱のいきさつと無念の死を遂げた三村元親や勝法師丸、勝法師丸の辞世の句などが書かれている。
ちなみに辞世の句は「夢の世に 幻の身の 生まれきて 露に宿かる 宵のいかづち」である。本当に利発な子だったようだ。
供養碑には備中兵乱のいきさつと無念の死を遂げた三村元親や勝法師丸、勝法師丸の辞世の句などが書かれている。
ちなみに辞世の句は「夢の世に 幻の身の 生まれきて 露に宿かる 宵のいかづち」である。本当に利発な子だったようだ。
戦国の世のならいとはいえ、若くしてその命を散らすことになった三村元親や勝法師丸のことを思うと胸が痛む。訪れる人もあまりいない墓地だけど、せめて安らかに眠って欲しいものだ。
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